はい、ごめんください。
コンセプトダイアグラム・エバンジェリストの小杉です。
私は比較的カジュアルにコンセプトダイアグラムを使っていて、講師としてプレゼンするための資料をつくる際や、何かしらの目的を達成する必要があるときに、コンセプトダイアグラムを描いています。
ちょうど解析を知らない方向けの解析講座の講師をすることになったので、そのために描いたコンセプトダイアグラムをご紹介します。方眼紙ノートを半分に折って使うとちょうど良いのです。今回は出てきたアイディアを忘れないようにと、駐車中に膝の上で描きました(笑)

描き方はゆるゆる
ダイアグラムに落とし込むためには、まずゴールを決めなくてはなりませんが、ブレストの場合はゼロスタートなので、まず色々と考えてから落とし込んでいきます。
今回、解析を知らない方が「アクセス解析のデータがいいらしい」という期待感だけで来ていただく内容なので、こちらの目的として「危機感を抱いていただく」ことを決めました。危機感がないと行動につながらないですし、危機感があれば情報を求めるようになります。
とはいえ、危機感だけでは右往左往してしまうので、「解析とはなんぞや」という基礎を理解していただく必要があります。難しい話をしてもわからないので、あとから調べられるような想定をしておき、本質的な部分をお伝えする想定で進めます。
最終的に、「これはいい!」「やりたい!」「解析しないと!」みたいに思ってもらえたら、今回の講座の意義はあっただろうと判断できます。
すでにコンセプトダイアグラム脳なので、軸から決めちゃった感じもしますが良いのです、ブレストですから。考えたものをダイアグラムに落とし込んでいくと、こんな感じになります。
危機感という軸でも良かったのですが、(個人的に)つまらなかったので「Oh! How?」としました(ノウハウを知りたい方をオウハウって言わせたい)(それだけ)。軸の深まりとしては危機感なんですが。割と適当でしょう?
枠も最初から7つ書いてしまって、統合できるところを統合しちゃいました。なぜ7つかは以下のFAQを見ていただくとして、統合はこうやって書きながらやってもオッケーです。
参考:コンセプトダイアグラムのステップ数は、いくつが適切? – コンセプトダイアグラム公式サイト
ざっくり書いて違和感がなければ、施策を落とし込んでいきます。ある程度想定していたものの、軸の深まりによってつくったステップでは自分でも見落としていた施策が出てくるので、視野をこじ開けられる感覚はヤミツキになります(笑)
今回は講座の流れを決めるためにつくったので文言の縛りも甘いですし、KPIへの落とし込みもしませんが、出てきた施策(=内容)が刺さったかどうかをアンケートの項目にして、つまづきを確認していこうかなと。

というわけで、検討60分・ダイアグラム化10分のブレストでした。
こうやってカジュアルに使えるメソッドでもあるので、ぜひ皆さんの描いたコンセプトダイアグラムも教えてくださいね。
なぜコンセプトダイアグラムなのか
以下、余談です。
そもそも私は自分の資質として、実は「目的と目標を決めて、継続的にコツコツやっていく」ということが苦手です。とはいえ、苦手だと気づいたのはマーケティングを知ってからで、目的意識が弱いだなんて思いもしませんでした。
サラリーマン時代にウェブサイトの制作をしていたときは「仕様」というゴールを達成すれば良く、手段が目的でも良かったのです。でもマーケティングにおいて、それは致命的でした。
マーケティングを扱う者として仕事をこなしていくためには、目的意識が弱いだなんて言ってられません。何より、目的を持ちましょうと言う側の人間です。そこをスキルで補強することである程度の質は保てましたが、苦手意識は残っていました。楽しかったけれど、弱点を克服するために頑張っていたんですよね。
そんな折、コンセプトダイアグラムを知りました。
直感的に、自分が求めていたものだと思いました。顧客視点がガッツリ入っているコンセプトダイアグラムは、ひとつの物語を紡いでいくような面白さがありました。第一印象は、シナリオづくりに似ているなあと思ったのを覚えています。あと、清水さんの生き方がカッコイイなあって(笑)
自分の強みとして「戦略性が高くアイディア出しに長けている」「メタ思考ができる」という資質に気づいてから、コンセプトダイアグラムに強い興味を持つようになりました。心理学を深めてからは更にハマってしまい、今ではこのとおりです。
カスタマージャーニーマップも先を見通せるという点では同じですが、人間の心理に深い興味がある私にとって、コンセプトダイアグラムの方が使っていてワクワクするんですよね。リアルな感情に向き合わざるを得ないため、使いにくいという方もいらっしゃるのですが、顧客視点(と言うか「顧客視座」)のメソッドは今後もっと必要に迫られることでしょう。
本来コンセプトダイアグラムはコミュニケーション戦略マップであり、コミュニケーションツールとしてチームでつくりあげるものですが、まずは自分自身のテーマを見つけて使ってみるのが一番です。解析がよくわからないという方にも、カスタマーアナリティクスの考え方から入ることをオススメしたいですね。
過去の私のように手段が目的になりがちな方は、一緒にやってみませんか?